ピルを飲んでいるのに生理がきたのはなぜ?5つの原因とよくある質問を解説

2022.08.12

正しくピルを服用しているのに生理が来てしまったとき、不安に感じてしまうでしょう。このケースは珍しいことではありません。症状によっては正常な現象である可能性もあります。

本記事では、ピルの服用中に生理が来てしまったときに考えられる5つの原因や対処法、よくある質問を解説します。

目次

ピルとは?

ピルとは女性の卵巣で作られる「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」という2つの女性ホルモンを配合した経口避妊薬です。
これらの作用によって、妊娠を防いでくれる効果が期待できます。

その他にも、ピルは避妊作用でなく、PMS(月経前症候群)やニキビ治療、貧血予防などの効果が期待でき、それらの目的で使う女性が増えています。

ピルには「高用量ピル」「中用量ピル」「低用量ピル」「ミニピル」の4種類があり、一般的にクリニックで処方されることが多いのは高用量以外の3つのピルです。

服用するピルによってエストロゲンの配合量や目的が違い、緊急的な避妊や生理予定日のコントロールには中用量ピル、日常的な避妊やPMS(月経前症候群)、ニキビには低用量ピルが一般的です。

ピルの服用中に生理がきた場合の5つの原因

原因①:消退出血

消退出血とは、血中の卵胞ホルモンと黄体ホルモンが減少することで、子宮内膜が剥がれ落ちて起こる出血のことです。

ピルは28日間で1つのサイクルです。そのため、21錠タイプのピルの場合は7日間は休薬期間になります。

この7日間はホルモンが補充されなくなります。すると、子宮内膜が保てなくなり、剥がれ落ちて出血が起きます。2~3日目に始まり数日間続く傾向にあります。

そのため、消退出血は生理ではなく、ピルの服用で自然と起こることですので心配はいりません。逆に、この時期に全く出血がないと妊娠が疑われる場合もあるでしょう。

原因②:不正出血

不正出血とは、ホルモンの異常や病気により、休薬期間以外に出血したり消退出血が長引いたりすることです。

休薬中に生理が来たときは消退出血ですが、それ以外であれば不正出血が疑われます。ピルを飲み始める女性に見られる症状で、ピルによって体内のホルモンバランスが乱れることが原因です。服用を続けていれば改善されるでしょう。

ただし、休薬期間に来たとしても5日以上続く場合は不正出血である可能性があります。異常を感じたときはすぐに婦人科を受診しましょう。

原因③:妊娠

ピルを正しく服用していても0.3%の確率で妊娠する可能性があります。さらに、飲み忘れや飲み合わせが悪い薬と併用していると8%の確率で妊娠リスクがあるのです。

ピルの服用中に性交渉を行った場合は、妊娠の有無を検査する必要があります。飲み忘れたり飲むタイミングが大幅にずれてしまったりした人は、相談してみてください。

原因④:性行為による出血

ピルを服用しているのに生理がきた場合、それは生理ではなく性行為によって出血している場合もあります。
女性の膣内はとても敏感であるため、ちょっとした刺激で出血しやすいためです。

例えばパートナーが爪を切らずに膣へ指を挿入していたり、激しく膣内を擦ったりすると女性の体調次第では出血することもあります。

原因⑤:薬やサプリメントとの飲み合わせ

ピルには飲み合わせで効果を弱めてしまう薬や成分があるため、注意が必要です。
例えば、バストアップサプリに配合されている「プエラリア」は、ピルの効果に影響を及ぼす可能性があります。

また、解熱鎮痛剤によく使用される「アセトアミノフェン」は、ピルと併用するとピルの副作用を強めてしまう可能性があります。
このように、日常的に薬やサプリメントで摂取している成分がピルの効果を弱めて、生理を起こしてしまう可能性があるため、ピルの服用時は、事前にクリニックへ飲み合わせについて相談してください。

ピルの服用中に生理がきたとき注意が必要な出血

休薬期間外の出血

休薬期間外の出血は、消退出血のような自然と起こる出血ではなく、不正出血の可能性があります。この場合、重大な病気が隠れている場合もあるため、なるべく早めに婦人科を受診してください。

腹痛などの症状が伴う出血

出血以外に腹痛などの症状が伴う出血は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が疑われます。腹痛以外にも腰痛や頭痛など、何らかの症状が伴う場合は婦人科へ相談しましょう。

妊娠初期症状に該当する出血

妊娠の初期症状として、出血することがあります。通常の整理と比べると出血量が少なく、長くても3~4日と期間が短いことが特徴です。

この症状に加えて以下のような症状が伴う場合、妊娠初期症状の可能性があるため、一度婦人科で検査をしましょう。

  • おりものの色が変わった・量が増えた
  • 37度前後の微熱が続く
  • 強い眠気に襲われる
  • 胸が張って痛い
  • すぐにイライラしてしまう
  • 胃のむかつきやげっぷ
  • 食欲が旺盛になるor食欲がない
  • めまいや立ちくらみが増えた

ピルに関するよくある質問【Q&A】

ピルは生理を完全に止めることはできないのですか?

はい。ピルは生理予定日をコントロールすることはできますが、完全に止めることはできません。
ただし、ピルを内服することで、生理時に排出される経血の量を減少させる効果は期待できるでしょう。

ピルを飲んでいるのに生理がきたらどうしたら良いですか?

出血した時期がピルの休薬期間でしたら、1~2日様子を見てください。自然と治まるようであれば心配ありません。
ただし休薬期間外の場合は、処方を受けたクリニックやお近くのクリニックへ相談しましょう。

ピルを飲み忘れた場合、どうしたら良いですか?

飲み忘れに気づいた時点で、飲み忘れた分のピルを飲んでください。
その後は、通常の予定通りに飲んで大丈夫です。ただし飲み忘れてしまうと避妊効果は弱まってしまうため、ピルを7日間連続で服用するまでは避妊具を使用したり性交渉自体を控えたりして避妊を徹底しましょう。

また避妊に失敗した場合は、ピルの処方を受けたクリニックやお近くのクリニックへ相談し、性行為から72時間以内になるべく早くアフターピル(緊急避妊薬)を服用する必要があります。

ピルを飲むのをやめると、どの位で生理が来ますか?

ピルの服用をやめると早ければ1~2カ月、ほとんどの場合3カ月程度で生理が戻ってきます。
3カ月経過しても生理が来る様子がなければ、処方を受けたクリニックへ相談しましょう。

当院の特徴

幅広い美容施術に対応

本記事を監修しているNOVUS Beauty Clinicでは、幅広い美容施術に最新機器を使用して対応している美容クリニックです。

中でも、婦人科施術として「小陰唇縮小」や「乳頭縮小(両側)」を行っており、その他美容施術として、ハイフ(HIFU)やオーダーメイド糸リフト、顔の脂肪吸引など、患者様の悩みにぴったりの施術法をカウンセリング時に提案させていただきます。

通院しやすい立地

当院は2022年6月時点で「表参道ラウンジ」「新宿ラウンジ」の2院を展開中です。どちらも駅から徒歩圏内の好立地にあるため、お買い物のついでやお仕事帰りなど、気軽にご来院いただけます。

丁寧なカウンセリング

当院では、従来の「お客様が医師(施術担当者)の待つ診察室へ行く」スタイルではなく、「医師(施術担当者)が、お客様のいらっしゃる個室へ行く」スタイルを採用しています。プライベート空間でじっくりと時間をかけてお客様に向き合うことを心がけており、一人ひとりに合う治療をご提案しています。

ピルや生理について相談したいときはNOVUS Beauty Clinicへ

当院では、婦人科施術を取り扱っております。産婦人科としての診療は行っておりませんが、医師として皆様の不安や疑問に対して誠心誠意お答えさせていただきます。

本記事をご覧になって「ピルについて更に詳しく知りたい」と感じた方や婦人科施術に興味がある方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

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